ハヤテノコウジ公式サイト

イラストレーター・アーティストのハヤテノコウジの公式サイトです。アート活動の情報などを更新しています。

既刊のスケッチジャーナル 本1と新刊のスケッチジャーナル 本2(ビギナーズ)の違いについて

Skechjournalbook01

2021年の1作目と、2024年の2作目。装丁が似ているので、表紙からは「違いがわからない」という感想もあるかと思うため、簡単に解説させていただきます。

結論から先に言うと、1は盛りだくさんの参考書、2はコンセプトと手順を明確化した教科書のような構成になっています。そのため2冊持っていることでスケッチジャーナル を始めてみたい・続けたい方、スケッチジャーナル の愛好家の方は楽しめるでしょう。さらに2冊目にはデジタル付録がついており、100点の過去作品データを閲覧可能です。参考にしていただきたいと思います。


スケッチジャーナル①(写真左 2021年発売)
⚫︎スケッチジャーナル 自分の暮らしに「いいね!」する創作ノート(Amazon

Skechjournalbook03
スケッチジャーナルの作例や創作ヒント、アート活動を展開するための考え方、ハヤテノコウジのスケッチ人生、ハヤテノコウジが尊敬するクリエイターのみなさんのノートや手帳の使い方を取材しました。特徴は「盛りだくさん(そのため重い)」です。WHAT(何を作った、作る)とHOW(どうやって作った、作る)を解説しています。そのため、作品集のような感じにもなっています。スケッチジャーナル全体を説明しているため、デイリー、マンスリー、テーマと幅広く紹介しています。


YouTube: 書籍「スケッチジャーナル」の紹介動画(ショートバージョン)

他には、出版社がAmazonの説明文に使っている解説が参考になります。

チャレンジ達成に役立つ スケッチのテクニック
スケッチジャーナルの制作に使えるテクニックを、描き下ろしイラストでわかりやすく解説する。描き出しのコツ、線や丸の描き方といった基本的な技術から、レイアウトやデコレーションの工夫、テンプレートや転載によって無理なく続けるためのコツまで、チャレンジを実践しながら磨けるテクニックが盛りだくさん。

多種多様な作品例を収録 作品集としても楽しめる
本書で紹介する作り方やテクニックで制作した、実際のスケッチジャーナル作品を収録。著者が20年間にわたる創作活動を通じて生み出した作品の数々は、彩り豊かで道具もレイアウトも多種多様。ページをめくるたび、著者の人生をたどっていくような感覚になり、思わず見入ってしまうだろう。

作品の制作過程も紹介 ZINE作りに生かせる
完成例だけでなく制作過程もしっかり載せているので、スケッチジャーナルの実践者はもちろん、ZINE(個人制作の冊子)作りに興味のある方の参考にもなる。1冊の作品を作る時の構成の決め方、構成を考える時に役立つページネーションの表やプランニングシートの作り方など、具体例とともに解説する。  Amazonのページ



スケッチジャーナル②(写真右 2024年発売)
⚫︎スケッチジャーナル ビギナーズ 「ありのまま思考」の創作ノート(Amazon

Skechjournalbook04_2

前作がWHATとHOWに寄っていて、WHY(なぜ作るか)の紹介が少しだけだったので、今回はWHYを多めに書いています。一見すると簡単に描けそうなスケッチジャーナルですが、材料がないと料理ができないのと同じで、いろいろな準備や管理、そして外してはならないポイントがあります。2冊目の新刊に書かれている「モード」をまわして、自分を知って自分を好きになるというプロセスのためには、作る前と作った後の活動が重要です。もちろん、必要なところだけ参考にして、気軽な趣味ノートとして続けるのも全然ありです。でもそれを長い間にわたり続けるためには、いったい何が必要なのかを書きました。

スケッチジャーナルの入門編と言えるマンスリージャーナルをどうやってつくるか、どうやってカレンダーを埋めるかについてもステップを踏んで解説しています。カレンダーのすべての枠(私はそれ以外のスペースも全部埋めてしまいます)を絵と文字で埋め尽くすためには、大げさに言うとあなたの生活を創作ライフに寄せていく必要があり、そのために「記憶・好き・興味関心」の3つを日頃からコレクションしていきます。そのあたりのコツを、ハヤテノコウジの使っているネタ帳をたくさん公開して伝えています。

こんな感じのマンスリージャーナルが約10年分あるのです。

Monthlysketch02

これをどうやって作るのかをスケッチジャーナル2で細かく載せました。

巻末には、ハヤテノコウジのマンスリージャーナルがほぼ実寸サイズでついています。本のために作ったのではなく、私のライフスタイルで毎月できあがる自分日誌ですので、見た目は荒いです。書籍や雑誌用のラフでもなく、ただ書きためたもの。それが自分の本に掲載されているのは少し不思議な感じがします。さらに2冊目はデジタル付録が付きます。マンスリージャーナルの先の、自由なスケッチ表現をやりたくなった方のために100作品をデータとして閲覧が可能です。




ということで、

既刊をお持ちの方:

スケッチジャーナル2(ビギナーズ、新刊)を読むことで、もう一度スケッチジャーナルの続け方を順番立てて確認して、スケッチライフ(この本の中でも提案している日曜芸術家)を暮らしに組み入れて毎日を楽しくするヒントを得ることができます。新刊も読んで、創作への没頭時間をもう一度。

新刊を購入してスケッチジャーナルを始める方:

「スケッチジャーナル ビギナーズ」に書いた方法で材料収集活動を行ってマンスリージャーナル制作を続けながら、デイリージャーナルやテーマジャーナルなど、もっと自由で自分らしい作品を作る参考書として、どちらかというと読み物としてスケッチジャーナル1も併せて手に入れると良いと思います。

まだどちらも手に入れていない方:

スケッチジャーナル1は図書館にも割とあると思いますので、そちらをご確認いただくかAmazonのプライム会員などで電子書籍として閲覧いただく方法があります。



スケッチジャーナルのスタイルは絵日記風の作り方だけに限りません。絵日記と旅日記はもちろんのこと、スケッチ・エッセイ・アイデア・写真・スタンプ・シールやさまざまな紙素材(チケットや地図、ショップカード、箸袋、包装紙、パンフレット、折り紙等)を使って、コレクションしたりコラージュしたりアルバムとしてログに残していく総合スタイルになってます。続けることと見返したときに良い気分になること、それだけです。マンスリージャーナルも、絵日記スタイルでなくても毎日シールを貼ったりスタンプを押したり、プリントアウトした写真を貼って作ってみても楽しいでしょう。

自宅にノートと文房具がたくさんある方は、それを使うチャンス到来です!ぜひスケッチライフを楽しんでみてください。

最後に、スケッチジャーナル3も作り始めていますので、お楽しみに!


ちなみに自著としては韓国版も入れて4冊になりました。(編集協力で本の途中の数ページを担当したことは何度かあります)

Skechjournalbook02

コメント

この記事へのコメントは終了しました。